第35回東海北陸理学療法学術大会

大会長挨拶

第35回東海北陸理学療法学術大会
大会長 仲川 仁

 私が理学療法士の養成校時代だったカリキュラムには、現在のように「介護予防を含めた福祉分野」「メディカルフィットネスなどの健康増進に関わる保健分野」「障害予防やエコノミー症候群の予防を含めた災害分野」の教育システムはありませんでした。養成施設指定規則が30年ぶりに改定され、近年では最先端の基礎研究が日常臨床に応用され、「がんや内部障害(心臓・腎臓・糖尿病)のリハビリテーション」・「ロボティクス」・「再生医療」など医療技術の進歩に伴い、私たちの社会はより安心できるものになりました。リハビリテーション医療に携わる者として、法改正の良い影響と理学療法の大きな発展を感じます。その一方で、昭和40年に誕生した理学療法士は今や10万人を超え、理学療法士を取り巻く社会情勢の変化や日本の人口ピラミッドの変化・政府の推し進めている働き方改革などに対応するには、今後10年間は理学療法の世界はこれまで以上に大きな転換期を迎え、過去から現代そして未来に向けて理学療法そのものを見据える時が来たことも強く感じています。

 第35回東海北陸理学療法学術大会では、日本理学療法協会会長 半田一登 氏に「2025年、2040年~理学療法士はどう生き残るか~」と題して特別講演をしていただきます。また教育セミナーには運動器・神経・内部障害・災害対策・ウィメンズの専門領域から16講座を企画し、これまでの東海北陸学術大会では最大数の教育の場を提供します。県民公開講座では、桑田真澄 氏を講師に「夢をあきらめない」と題した講演をして頂きます。桑田氏は周知の通り、PL学園のエースとして甲子園を沸かせ、プロ野球では「巨人」・メジャーリーグでは「ピッツバーグ・パイレーツ」で活躍し、現在は野球解説者・評論家として活動されています。現役時代には、右肘の側副靱帯断裂の負傷そして手術をして、その後のリハビリによって日本のプロ野球で復活を遂げ、再度メジャーリーグに挑戦し、そのマウンドを勝ち取った経験は多くの県民に勇気を与えてくれるでしょう。

 最後になりますが、大会期間中は「天然のいけす」といわれる富山湾の豊富な魚介類とおいしい地酒、「令和」出典の万葉集と関わりの深い高岡や瑞龍寺・雨晴海岸や立山連峰など歴史と文化の街を食べ歩き、時間の許す限り観光も堪能して頂きたいと思います。東海北陸ブロックにおける多くのリハビリテーション関係者が富山に参集し、本学術大会で多くの議論をし、今後の臨床業務に活かしてもらいたいと思います。皆様方にとって有意義な時間となるような活気ある学術大会となるようスタッフが一丸となって準備を進めております。一人でも多くの方々の来県を心から歓迎し、大会長の挨拶とさせていただきます。